COLUMN

有機野菜と無農薬野菜の違い

無農薬野菜と有機野菜の違い

近年、「食の安全」への意識がますます高まっています。そういった中で、よく出てくるキーワード「有機野菜」「無農薬野菜」。「有機野菜」「無農薬野菜」と聞くと、高いけど、安全で美味しそうと思いますよね。この「有機野菜」と「無農薬野菜」に違いがあるのは知っていましたか?
今回は、これらの違いを理解しつつ、食の安全について考えていきましょう。

そもそも有機野菜と無農薬野菜って何?

「有機野菜」と「無農薬野菜」の違いを理解するために、それぞれの定義・特徴を理解していきましょう。

有機野菜

有機JAS規格に適合した生産条件で栽培された野菜である。
簡単に言うと、有機野菜とは、化学薬品を使わず堆肥で土づくりされた畑で、化学肥料と化学農薬を使わないで作った野菜である。
※堆肥・・・有機物を微生物によって完全に分解した肥料。

tomato

有機野菜の特徴

  1. 安全・・・有機野菜は化学肥料・科学農薬を使っていないため、一般栽培の野菜よりも安全です。しかし、そんな有機野菜には実は21種類の使用の認められた農薬があります。つまり、ここでの安全性というのは、「限られた農薬しか使わないという点」で一般栽培の野菜よりも安全であるといえるでしょう。
  2. 健康・・・「有機野菜は健康にいいのか。」という疑問には、様々な諸説があります。「成分が変わらないため、ただのプラシーボ効果である。」「抗酸化物質が多く含まれており、老化や病気に対して効果がある」など。
  3. 価格・・・有機野菜を栽培している農家は全体の0.5%しかいません。(農林水産省 有機農業の推進に関する現状と課題 平成25年8月度より)そのため、有機野菜は手に入りにく、かつ一般栽培よりも栽培コストが高いため、値段は高いです。普通の野菜の3割り増しぐらいでしょうか。
  4. ・・・「有機野菜だから」全ての有機野菜がおいしい訳ではないと思いますが、筆者が実際に食べてみたら有機野菜の方がおいしいと感じました。
  5. 環境・・・農薬や化学肥料は農地に強い作用を与えます。これらの環境破壊の原因を作らない有機栽培は環境保全効果があるといえるでしょう。

有機JAS規格

  • 単年作物では二年以上、永年作物では三年以上禁止農薬や化学肥料を使用せずに栽培している野菜であること。
  • 圃場(畑)や施設、用具などに農薬や化学肥料の飛散、混入がないこと。
  • 遺伝子組み換え野菜でないこと。
  • 害虫防除の際、農薬に頼らないこと。

無農薬野菜

無農薬野菜とは、栽培期間中に農薬を使わないで生産された野菜である。

eggplant

無農薬野菜の特徴

  1. 安全・・・無農薬野菜は、原則的に農薬を使わずに栽培された野菜であるため一般的な野菜よりも安全であるといえるでしょう。しかし、100パーセント無農薬という訳ではないです。それは、①政府が認定している安全な農薬の使用可能性②残留農薬の可能性(昨年農薬を使った場合の農薬の混じった土で育てらている。)などがあります。つまり、「必ずしも」無農薬野菜は安全であるという訳ではないです。
  2. 健康・・・無農薬野菜も有機野菜同様に一般的な野菜に比べて栄養価が高く健康的であるという研究もありますが、その反面関係ないという声もあります。
  3. 価格・・・無農薬野菜も有機野菜同様に値段が高いです。
  4. ・・・無農薬野菜は、野菜本来の美味しさを引き出して栽培されるので、美味しいという意見が多いです。筆者が食べてみると一般的な野菜よりも味がしっかりしていて本当に美味しかったです。
  5. 環境・・・無農薬野菜も有機野菜同様に環境保全効果があります。

では、有機野菜と無農薬野菜の違いは?

有機野菜と無農薬野菜の違い


明確な違いは、「基準」です。

有機野菜は、有機JAS規格に適合した生産条件のもとで栽培されています。
無農薬野菜は、栽培期間中に化学肥料や政府が認定していない農薬を使わないで栽培されています。
あくまでこれは、「基準」です。どちらも農薬が入っている可能性は十分にあります。
・有機野菜は、政府の指定された農薬を使用している。もしくは、「有機JAS法」によって禁止されていない農薬の使用可能性はあります。
・無農薬野菜は、政府の指定された農薬を使用している。もしくは、残留農薬により使用しているつもりはないが、結果的に使用している可能性はあります。

つまり、明確に有機野菜・無農薬野菜は基準が異なりますが、その基準で作られた作物が良い・悪いかは判断できないという訳です。

大事なのは、「有機」「無農薬」の表記ではない。

有機野菜と無農薬野菜の違いについて理解できたでしょうか?
「有機野菜だからいい。」「無農薬野菜だからいい。」という訳ではなく、あくまで「目安」であることをご理解して頂きたいです。
では、どうしたら安全でおいしい野菜を食べられるのか?それは、「生産者と繋がること」だと思います。
「誰が作っているのか?」「どんな肥料を使っているのか?」「どれだけ農薬が使われているのか?」が明確であれば、安心して野菜を選ぶことができます。そして、そのためには私たち自身も農業について理解する必要があります。

つまり、これからの食の安全を守るために必要な事は
①消費者自身が農業に対する知識をつける。
②生産者と繋がる。
といった消費者自身の食へのリテラシーの向上が必要不可欠になります。