SEMINAR

池田牧場 池田喜久子様セミナー(第47回農楽マッチ勉強会)

池田氏 (2)

女性が元気な農村は地域が元気 ―女性起業と六次産業化―

開催日時:2016年12月18日(日)13:30~16:30
開催場所:大阪総合生涯学習センター 第2研究室
大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビル6階

滋賀県東近江市和南町1572-2にある酪農家です。昭和50年代、牛乳の生産調整を契機に牛乳加工に挑戦。牛乳生産の間に軟弱野菜などを造り、ヨーグルトやチーズにも挑戦したが、その後、自らの夢であり、ほんまもんの商品を作りたいと単身でイタリアの「イタリアン・ジュラート」の製造、販売を学びに行き、日本に持ち帰られ、アイスクリームで起業されました。

資金調達として、JAに行くも相手にされず困っていたところ、地元の信用金庫が応援してくれて20百万円の借入実行に成功。肝心のアイスクリームの味については、造詣が深い西村先生の指導を受けて、高級プレミアムアイスクリームで有名なハーゲンダッツに対応すべく試作を繰り返す日々が続きました。この間、試行錯誤の中で手間を惜しまず、しぼりたての牛乳で、毎日クリーマーをまわして素材を生かした商品造りに成功することができました。

滋賀県で最初のジュラート販売事業者になることを実現し、だんだんと口コミが拡がるようなると、生産が需要に追い付かないという嬉しい悲鳴を経験することになりました。平成9年度では約39百万円の売上を達成し、ジュラートの個人事業主として初めて確定申告もされています。

業容拡大に応じて、平成10年7月に有限会社を設立し、現在は10百万円の資本金に増資しており、ご主人の酪農事業とも事業統合されています。さらに、琵琶湖など自然との共生を大事にしたいという想いを古民家改造による山中のレストラン「香想庵」の開設に繋げており、獣害で殺傷される鹿や猪の命をいただくというコンセプトで営業されています。

また、平成21年度より東近江市のキャンプ場の指定管理者として、「あいきょうの森」を運営し、平成24年度からは自主運営を開始されています。来年は、ジュラートを始めて20周年の記念として、いろいろなイベントを計画されているそうです。

このように、本当に多様な事業を行っている女性起業家ですが、その原点は牛乳を捨てることの罪悪感を払拭したいという想いから来ているように感じられました。それが牛乳を捨てずに加工する道を探る中で、最終的にジュラートに辿り着いたと思います。ご本人は諦めの早い人間だと言われていましたが、何とか牛乳を捨てずに活かす方法はないかという想いは強烈にあって、それが現在までの事業の成功に繋がっているように思いました。

質疑応答では、JAとの関係、各事業の採算、レストランのメニュー、後継者問題、現在の夢など多くの質問が活発に出され、盛り上がりました。

(文責:金志)